今日のレポートは、5月3日に行われましたセミナー、
日本英語検定協会様による『児童英検などの取組みについて』です。
このセミナーには、
金沢市教育委員会様、岐阜県生津小学校様、
京都市教育委員会様にもお越しいただき、
英語教育への取組みなどに関して、
実際の教育現場での取り組みなども挙げて、
お話して頂きました。
まずは、金沢市教育委員会様の取組みについて。
金沢市教育委員会様の掲げる目標・目的としては、
世界の中で独特の輝きを放つ街を目指し、
世界都市金沢の未来を担う人材育成のため、
自らの街・存在を世界にアピール出来るように、
小学生達の学力向上に取り組んでいるそうです。
「金沢モデル」と言うものを作られているそうで、
小中一貫の英語教育の実施、学習指導基準の作成、
具体的には、小学校では3年生からの英語科の新設、
中学校では、英語授業時間の拡張に取り組んでおられるそうです。
そして、授業の内容としては、
英語副読本という教材があり、
金沢市の歴史・文化・街づくり・伝統などを題材にされた教材などを利用して、
学級担任・英語インストラクター・英語指導講師による、
チームティーチングという形式で、
授業を進めているそうです。
次に、英語教育において大切なものについて
お話していただきましたが、
「学習意欲を伸ばすこと」だそうです。
そのために、コミュニケーション体験の活動、
文字知識の段階的な導入が必要であるそうです。
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次に、岐阜県生津小学校様の取組みについて。
岐阜県生津小学校様の英語活動の狙いは、
積極的にコミュニケーションを図ろうとする子供の育成。
ということだそうです。
・学習内容に関心を持ち、進んでコミュニケーションしようとすること。
・相手の気持ちを考えながら、誰とでも共に学ぼうとすること。
・自分の伝えたいことを、場面や状況に応じて、工夫して表現すること。
・相手の伝えたいことを理解し、適切に応じること。
これに沿う形で、
年間の目標・単元の目標・各単位時間の目標を掲げ、
学習を進めているそうです。
そして、授業は、
学級担任・ALT・専科英語教員によって進められ、
自分や、自分の身の回りのことをテーマに扱うことが多いそうです。
英語活動で重要なことは、
題材・活動内容の工夫にあるとおっしゃっていました。
毎日10分間「フレンドリータイム」という時間を設け、
「Good luck!」や「What do you think?」などの
実際の授業でも使える言葉をインプットする時間を
取り入れているそうです。
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次に、京都市教育委員会様の取組みについて。
京都市教育委員会様の掲げる目標・目的としては、
国際感覚を豊かにし、英語によるコミュニケーション能力の向上を図ること
にあるそうです。
そして、英語を使って楽しめるように、
「自立と創造」のある子供たちに育てていく環境を
ALTも加わって、担任教師主体で作り上げているそうです。
例えば、英語の授業になると元気になる子、
照れてしまう子、苦手意識のある子、
いろいろな子供達がいるが、
それを一番知っているのは現場の担任教師であるため、
担任教師ならではの配慮に基づき、担教師の個性も生かした上で、
授業を進める形を取っているそうです。
そして、小中一貫の英語教育も実施されているそうです。
例えば、小学6年生の授業で
「将来の夢」をテーマに授業を進め、
それを、中学校に進級した際に、もう一度取り上げるなど。
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3つの教育現場で共通するものは、
実際の現場での英語教育の工夫、
“プラス”
成果の検証が必要であり、
検証することで、課題を発見できる。
ということでした。
最後に、日本英語検定協会様にお話していただきましたが、
近年の先生方の意見に、変化が見られたそうです。
「子供たちの英語教育に対する意欲・関心も重要であるが、
何ができるようになったのか、成果の検証も必要である。」
と言われてきているそうです。
“英検”といえば、
資格としてのイメージが強いですが、
小学校英語の調査・発展にも取り組んでおられるそうで、
児童英検も成果の検証というような場面で、
取り入れられているそうです。
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今回のセミナーを通して感じたことは、
子供たちの意欲・関心の向上の為に、
それぞれの地域の、伝統や地域性などの特殊性を根本に据え、
目標を掲げていくことも、
共通しているのではないかと感じました。
普段、全く関わりのない世界についてのセミナーでしたので、
改めて、いろいろな取組みがされていることを知ることが出来て、
良かったです。
そして、何においても根底にあるものは共通で、
「伝統や地域性などの特殊性を生かす」という事ではないか、
と感じました。
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