2010年8月5日木曜日

市民講座 『京都大学グローバルCOEプログラム 地球温暖化時代の科学拠点』 (京都流議定書2010レポート)

第一日目に京都大学のエネルギー科学の研究をご講演いただきました。
京都大学では、技術者や研究者などの人材教育を進めていて、政策的なことや技術的なことを考えていく概念の普及活動を行い、社会経済などを含め総合的に研究されています。

手塚哲央先生には、


『エネルギー学からみた「省エネルギー」』というテーマでお話いただきました。
「エネルギー」は、私たちの生活に欠かすことが出来ないものです。そのエネルギーを全て化石燃料(石油、石炭)でまかなっており、そのCO2の大量発生が地球温暖化の原因となっています。


タイトルにもある「省エネルギー」とは、エネルギーを効率的に使用したり、余分なエネルギーの消費を抑えることによって、エネルギーの消費量を削減しようというもので、これからのエネルギー利用をどうして進めていくか、私たちの価値観をどうして形成していくかについて社会的な側面からお話いただきました。

中嶋一雄先生には、


「太陽電池を主要エネルギー源にするための課題とSi結晶太陽電池への期待」というテーマで、2050年までに太陽エネルギーを主要エネルギーにするために、シリコンをいかに効率よく作成していくかについて興味深いお話をしていただきました。


環境にやさしい自然エネルギーである太陽光エネルギーの利用がこれからの未来のエネルギー源になり、太陽光エネルギーから発電を行う太陽電池を広く普及させることができれば、エネルギー・環境問題の解決に繋がっていくことがわかりました。
中嶋一雄先生は、シリコン多結晶の品質を高め安く作る技術を開発し、太陽電池を地球規模で普及させるための研究を進められています。
エネルギー問題の具体的・技術的なアプローチとして、太陽エネルギーをその中でもシリコン多結晶での太陽電池をいかに導入していくかについて、お話をしていただきました。


最後の質疑応答の時間では、観客席から様々な意見が飛び交いました。

―お話を聞いて―
省エネルギーの消費量は個人の価値観に頼ることになるので、一人ひとりが「もっと環境を大切にしたほうがいい」と考えることが大切だと感じました。
価値観の軸が変われば生活も大きくかわるのは間違いないですし、エネルギーを使う全体の生活を考えることを私たちが、身近にできることから取り組んでいくことが必要です。
例えば、日々の生活の中で使用するエアコン・冷蔵庫・照明・テレビなど、何がたくさんのエネルギーを消費しているかということを把握し、家庭でも、職場でも一人ひとりが自分にできることから省エネルギーを考えていきたいと思いました。

(文責:前江田)

■京都流議定書2010レポート一覧
初日(2010年7月23日)
市民講座 『京都大学グローバルCOEプログラム 地球温暖化時代の科学拠点』
京都流議定書2010 オープニング・セレモニー
鼎談 『京都から考えるライフスタイルそして企業の在り方』
講演 『理念を基軸とするオムロンの経営の考え方』
報告講演 『大学生のCOP15会議 参加報告』
基調講演 『新しいゲームがはじまった ~低酸素社会実現に向けて~』
2日目(2010年7月24日)
ワールド・カフェ 『200人で良い会社とは?』
講演 『いい会社を作りましょう (京都フォーラム) 』
講演 『「利より信」の経営 (京都フォーラム) 』
パネルディスカッション 『素晴らしき経営を目指して (京都フォーラム) 』
3日目(2010年7月25日)
基調講演 『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した~京都で生まれたNPO 10 年間の軌跡~』
シンポジウム 『老舗の技を解析する』
シンポジウム 『-CSRは将来の利益を生み出す投資- 地域と共に生きる京の老舗企業』
OST 『京都未来創造発掘場』~学生と経営者が生み出す革新プロジェクト創出ワークショップ~
特設ブースとイベントを終えて

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